Road Out Tracks

光と影の季節

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数年前の夏の朝、車を降りて目的の川へ向かい歩き出した。陽が登り始めると朝だというのに幾つもの汗が背中を伝い始め、ナイフで切り取った様な影が地面に写る頃ようやく視界が開けた。僕達は足を止めタバコを吸いながら周りを見渡した。
谷間に残った森林鉄道の廃線跡。どうしても近くで見たくなり皆で何とか崖を降りて鉄橋の下にたどり着いた。
見上げるとかなり朽ちてはいるけどしっかりとレールが枕木が残っている。すでに放置されたまま何十年の歳月が過ぎているのに、しばらくするとガタガタと列車が来るような錯覚さへ感じてしまう。
こんな山奥の谷間にとてつもない距離のレールを敷いて材木の運搬だけでなく村人や子供達の送迎に走り回っていた時代、山も村も活気に満ちて華やいでいたはず。
やがて廃線となり人々は山を降りて僅かな村人が残っている現在、ここを訪れる度に何とも言えない淋しさと華やいだ時代へのタイムスリップの入り口に来たようなワクワクした気持ちにさせられてしまう。

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by 1964risingsun | 2011-01-25 23:59 | 景色